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福井旅行記:日本助産師学会 

 5月6月の分娩予約を制限し、たっぷり休みをとって、福井まで行ってまいりました。震災により仙台空港が使えず、陸路7時間の長旅となりました。夫はだまって運転手役を引き受けてくれました。地震が怖くて留守番したくないというので母まで連れていってきました。

 会場となった三国は、14年前にタンカー座礁による重油汚染事故があったところです。厳寒の日本海の海岸で全国のボランティアが、オタマで黒いドロドロの重油をすくっている映像をテレビでみた方も多いかと思います。今はすっかり美しい海を取り戻し、おいしい海の幸をたっぷりいただいきました。今回の東日本大震災で、私たちも全国からの支援に支えられ、自らもボランティアとして出動しています。この三国の美しい海をみて、復興後の宮城の地に思いをはせました。
 5月26日、助産所部会集会に伊藤朋子・早坂ひかり・山口之雪の3人が参加しました。「思ったより元気そうね。」「大変だったでしょう。」と沢山の仲間たちよりお声掛けいただき、嬉しかったです。

ボスター展示では、多賀城市での元気市の様子など震災時の各支部の活動の様子も紹介されていました。

当助産院の佐藤由美子助産師やナーシング助産院の笠松さん、高津助産師などの写真も、発見。

私たちも支援へのお礼のポスターを作成し、掲示いただきました。
翌27日総会では福島の塩野支部長が「うちの会員やお母さん方が、全国に避難して皆さまのところでお世話になっていると思います。どうかどうかよろしく。」とあいさつなさって、涙が出そうでした。

 助産師学会では、とも子助産院より「当助産院おける分娩状況と臍帯血液ガス値分析の関連性の検討」について発表させていただきました。

その他、興味深い発表として、福井大学医学部看護学科の瀬戸知恵さんらによる「分娩時外陰部消毒のあり方の検討―わが国の実態および水道水を使用した方法を実践している日英5施設の現状」の発表がありました。10数年来、分娩前に消毒をしないか水道水のみを使用していて問題がなかったという調査報告です。消毒剤の使用見直しについてリーフレットを作成し全国の産科施設に配布予定との積極的な計画もあるようでした。
帰仙したとたんに余震つづきで、現実に引き戻されましたが、福井での数日間は、地震のない夜を過ごせ安眠できて、とても幸せでした。

助産院の留守を守ってくれたスタッフ達に感謝します。


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